シミュレーションゴルフの今

2016.11.09

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~

ゴルフ人口が減っている、対策を立てるべきだという記事を目にするようになって数年が経つというのに、いまだに確かな回復の兆しがあるという話はなかなか届いてきません。
なぜなのか……という分析を行うことも重要ですが、一方でこんなニュースもあります。海外、そして国内で、既存のゴルフの常識を打ち破るようなスタイルのゴルフ(あるいはゴルフっぽいもの)が流行しているというトピックスです。そこにはゴルフの近未来の姿が映し出されているのかもしれない、というのが、ここで取り上げるゴルフの「Why not」なスタイルです。

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~

今、ゴルフ業界に求められるのは「Why not」?

ゴルフをしない人にとって、ゴルフというのは依然として「敷居が高いスポーツ」というイメージが強いようです。
理由として挙げられるのは、移動時間、練習時間など楽しむために必要な時間が長いこと、クラブセットの購入、レッスン、ラウンドフィーといった金銭的負担が大きいことなどです。ちょっと興味を持って「やってみようかな」と思ったとしても、実際には親しい人に誘われでもしない限り気軽には始められないスポーツということでしょう。

インドア、アウトドアを問わず多種多様なレジャーが存在し、もっと手軽な遊びが身近に存在する現在では、新しい趣味としてゴルフを選択する必然性が減少してきているともいえます。
このような見方をすると、既存のハードル取り除き、壁を壊してゴルフの世界に新しい層を取り込むには、常識にとらわれない何か新しい考え方が欲しくなってくるはずです。
それが「Why not」……つまり、「なぜダメなの? やってみようよ」の考え方です。
これから、その事例を見ていきましょう。

誰もが驚き、試したくなる…世界における「Why not」な事例とは?

ゴルフは歴史と伝統あるスポーツであると同時に、プレーしてみればエキサイティングで爽快感のあるスポーツです。海外を含めたゴルフ関連のニュートレンドに目を向けてみると、実はそうした今の時代に響くような、ゴルフの魅力を抽出した楽しみ方というべきものが現れてきています。

1.ゴルフ練習場がパーティー好きの集まるニュースポットに!全米やイギリスで大流行中の「TOP GOLF」

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~ 2
イメージ写真 Designed by Freepik

まず、全米やイギリスで大流行中の「TOP GOLF」。これは未経験者が6割を占める前代未聞の「ゴルフ練習場」です。

日本の「打ちっぱなし練習場」によく似た外観の施設がステージですが、雰囲気はまるで違います。けっこうな音量で最新クラブミュージックが流れ、ビールはもちろん各種カクテルが飲めて、フードメニューも充実しています。照明はアミューズメント施設仕様のきらびやかなものです。

そして通常のドライビングレンジと最も違うのは、ゴルフボールの中にコンピュータチップが仕込まれていて、フィールド上にはいくつもの派手なターゲットが設置されていることです。ショットを放ってこのターゲットにボールを当てると得点が加算され、モニター上にスコアが表示されます。ターゲットの距離に応じて得点が変わるので、高得点を取るためにはゴルフの腕前も問われます。このゲーム的要素の強い、従来のイメージを覆す練習場は大人気で、アメリカでは2時間待ちも日常の風景だといいます。

TOP GOLF1号店は実はロンドン郊外のワトフォードに住むジョリフェ兄弟が作りました。このアイデアを思いついたのは、彼らにとって練習場でボールを打つことは退屈で、これを面白くするにはどうすればいいか考えた結果だったといいます。その後、2011年には兄弟は個人投資家グループにTOP GOLFを2800万ドルで売却、この事業は急速に拡大していき、全世界に展開されていったのです。

2.サッカー×ゴルフで新しい層を取り込む、日本でもじわじわきている「フットゴルフ」

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~ 3

もう一つの事例は「フットゴルフ」。フットゴルフとは要するに、サッカーボールを蹴って行うゴルフのことです。

2009年にオランダでルール化され、その後、急速に競技人口が増加。日本では2014年に日本フットゴルフ協会が設立されて、2016年には国内初となる賞金総額1,000,000円のフットゴルフツアーが開催されています。

プレーする場所はゴルフコースで、18ホールで1ラウンドなどルールはゴルフとほとんど変わりません。ただし、サッカーボールを使うのでカップの大きさは幅53cm、深さ30cmと大きく作られていて、パー4は120~130ヤード程度と短めに設定されています。
「そんなのはゴルフじゃない」と思われるかもしれませんが、フットゴルフの面白いところは、誰にでも簡単にプレーできるところです。日本のゴルフ場でももちろんできるので、ゴルフ場からすれば施設の二次活用ができるというメリットが生まれています。

また、2016年1月にはブラジルと同様にサッカー文化が根づいている南米のアルゼンチンでフットゴルフのワールドカップが開催され、実は日本代表選手も参加しました。個人戦で日本の選手は80位タイが最高位、優勝は地元アルゼンチンのクリスチャン・オテロで通算18アンダーという成績でした。こうした大会を期にフットゴルフはグローバルな盛り上がりを見せていて、日本でも人気が高まっています。
確かにゴルフとサッカーを組み合わせた遊びですが、その面白さが世界的規模で広がっていることは無視できない現実でしょう。

3.Gパンでゴルフ?ドレスコードの常識を覆す「ジーンズコンペ」

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~ 4

最近、日本でもいくつかのゴルフ場で開催されているのが、ジーンズコンペです。

プレーヤーがTシャツにジーンズなどのカジュアルな服装でゴルフができるというもので、名門コースでもイベント的に行われていて、若い層に好評を得ています。その意図するところは、ストレートにゴルフやゴルフ場に対する敷居を下げるというものでしょう。
気分的な点もそうですが、ドレスコードに縛られる必要がなければわざわざゴルフウェアを買う必要もなくなり、それだけでもゴルフはカジュアルで、ライトで、身近なものになります。ゴルフはもっと気軽に楽しんでいいものなんだという意識改革に近いことを提案しているといえるのではないでしょうか。

ゴルフの固定概念を取っ払え!
時代のニーズにあった新しい形のゴルフを作ることこそ「Why not」

このように、ゴルフ場、ゴルフ練習場、そしてゴルフを取り巻く環境が従来の姿から徐々に変貌してきています。その新しい波が意味するもの、それはゴルフをもっとシンプルに、気軽に楽しみたいという新しい層のニーズの存在ではないでしょうか。

GOLFZONが向いている方向も、そのニーズに応えられるものだと考えます。
シミュレーションゴルフはゴルフのもっとシンプルで気軽な楽しさ、環境を提供できるマシンです。
韓国ではシミュレーションゴルフはゴルフバンという専用施設が次々にできるという形で広く一般に普及し、そこではサラリーマンから主婦層までが日常的にプレーを楽しんでいます。毎年、プロも巻き込んだ大会が開かれ、ゴルフの面白さを凝縮したゲームであると同時に、本格的なスポーツとしても認識されています。日本国内でも「GOLF Park Faraway上野店」(取材記事はこちら)に見られるような、日本スタイルのシミュレーションゴルフを楽しむための場所の提供が始まっています。

「常識破り」が衰退するゴルフを救う、今求められるゴルフとは?~Why Not~ 5

週末には予約を入れて、仲間同士でシミュレーションゴルフ場に集まりスコアを競い合っているサラリーマンたちは、まだ日本では爆発的に普及するには至っていないものの、エキサイティングで新しいこの遊びにすっかり夢中になっています。それが、これまでとはちょっと層の違う、新しいゴルフプレーヤーを作り出しているともいえる状況になっているのです。

「Why not」マインドは、「みんな、もっとゴルフをやろうよ」という呼びかけでもあります。すぐ近くに気軽に楽しめるゴルフ環境がもっと増えていけば、壁はなくなっていくはずです。TOP GOLF、フットゴルフ、ジーンズコンペ、シミュレーションゴルフ……と新しいゴルフの魅力がこれからもっとたくさん発見されていくのではないでしょうか。