ゴルフシミュレーター導入手引き

2016.11.09

ゴルフシミュレーターで独立開業するときに参考にしたい店舗モデル

ゴルフシミュレーターを設置した店舗を運営するには、どのような導入形態が考えられるのでしょうか。また、そのスタイルによって客層や展開方法に違いはあるのでしょうか。今回は3つの異なるゴルフシミュレーターの導入形態を取り上げ、それぞれの特徴や注意すべき点について解説します。

1.ゴルフシミュレーター専門店舗の場合

ゴルフシミュレーターで独立開業するときに参考にしたい店舗モデル1

まず取り上げるのはゴルフシミュレーターのみを設置している店舗です。
ゴルフシミュレーター導入数は5~7打席が平均的。練習施設によくある“鳥かご”に似たブースにマシンを設置して、半オープンスペースのようにするか、カラオケ店のように個室化するスタイルが考えられます。
飲食の提供は基本的に行いますが、アルコール類を含めるかどうかは店によって異なります。ゴルフクラブは店舗が用意するレンタル制(多くは無料)が多く、マイクラブ、マイバッグを持ってくる客にも対応し、常連客向けにはクラブをロッカーなどで預かることもあります。

ゴルフシミュレーター専門店舗の客層や利用時間帯

客層は、立地にもよりますが、会社帰りのサラリーマンが中心となるでしょう。30代~50代の男性がメインで、2~3人で来店。客の目的はシミュレーションゴルフでプレーすることが主となり、中級レベルの人が仲間同士でスコアを競い合うスタイルが多くなります。その分、飲食はそれほど重視されず、中には食事をしてから来店するという人もいるでしょう。

平日と週末の19時~23時頃がピークの時間帯で、女性はあまり多くありません。ただし、昼間は主婦などの女性がプレーや練習で利用することもあります。オフィス街が近ければサラリーマンが利用しやすい立地となりますが、その分、昼間や休日にアイドルタイムができる可能性はあります。また、競技志向の客が多いということは、最新のゴルフシミュレーターが設置されていること、ソフトのアップデートやメンテナンスが行き届いていること、スタッフがマシンの扱いに詳しいことなどが求められます。

店舗事例:

GOLF PARK Faraway上野店
Simulation Golf Studio BRIGHT
シミュレーションゴルフショップ バロウズ

2.バーに併設の店舗の場合

ゴルフシミュレーターで独立開業するときに参考にしたい店舗モデル2

バーもしくは飲食店にゴルフシミュレーターが併設されている業態で、ゴルフバーという名称がよく使われます。2~4打席のゴルフシミュレーターを導入した半オープンスペースのブース型が多く、中には完全プライベートの個室を備えた店舗もあります。
ゴルフだけではなくアルコール類を含めた飲食も重要で、店によってはシミュレーションゴルフをプレーするのは来店する人の半数程度ということもあります。シミュレーションゴルフだけではなく、ビリヤードやダーツができる店もあります。クラブはほとんどの場合、店側が用意したものが使用されます。

バーに併設の店舗の客層や利用時間帯

メインターゲットは20代~40代の会社帰りのサラリーマン、OLです。専門施設よりは少し若く、女性の率も高いのが特徴。スコアを競い合うというよりも、シミュレーションゴルフをゲーム的な感覚で捉えて仲間と盛り上がるスタイルが多く、店側もそのための演出を行う傾向にあります。
コンパなどでも利用され、平日より週末の夜の方が来店客数は増えます。フード業界におけるトレンドに乗ったスタイルという要素が強いため、流行に左右されやすい、あるいはリピーターが増えづらいといった事情もあり、一時期よりこの業態の店舗数は減少しています。人気を保っている店舗は何らかの独自性を打ち出しているか、従来よりシミュレーションゴルフをメインに据えてパーティールームのような個室を用意するなど、専門施設に近いスタイルにシフトしていることが多いでしょう。

店舗事例:

ゴルフバー J-SHOT
FURATTO銀座ナイン店

3.練習場に併設の場合

ゴルフシミュレーターで独立開業するときに参考にしたい店舗モデル3

屋外または屋内のゴルフ練習場にゴルフシミュレーターが併設されている業態です。1~3打席の少数のゴルフシミュレーターを導入している練習場の他、シミュレーションゴルフをメインとして扱い、10打席以上を備えている練習施設もあります。飲食の提供は基本的になく、飲み物の持ち込みは許されるといった点は一般の練習場と同じです。オープンスペースに鳥かごスタイルで、これも練習場の打席と似た形のところが多いでしょう。クラブはマイクラブ、マイバッグ持参がほとんどです。

練習場に併設の場合の客層や利用時間帯

利用者の中心は30代~50代のゴルファーです。店舗にもよりますが、初心者から中級者、上級者までが利用していて、女性の比率も高い傾向にあります。特徴は、通常のラウンドモードだけではなく、トレーニングモードでゴルフシミュレーターが使われる機会が多いことです。動画による自分のスイングのチェックやマシンによる分析、ドライビングレンジ、飛距離計測、風などの条件をつけてのショットの練習などを行います。
あるいはゴルフシミュレーターをメインとした練習場では、トレーニング専用のゴルフシミュレーターやスイング解析機を用い、インストラクターによるアドバイスも混じえてレッスンを行うケースもあります。平日の昼間は主婦などの女性、自営業者などの男性、休日の昼間は会社員が多く、逆に平日の夜遅い時間帯に混雑するということはあまりないでしょう。

店舗事例:

ドライビングレンジ日比谷
ゴルフパートナー入間

今後、増えることが期待される業態は?

以上、3つの導入形態の中でも、今後、増加していくことが予想されるのは最初に挙げたゴルフシミュレーター専門施設です。まだまだ絶対数が多いとはいえませんが、純粋にシミュレーションゴルフをゴルフの一種として楽しむのには理想に近いスタイルといえるでしょう。
店舗経営の観点からいえば、飲食提供にそれほど大きな比重を置かなくてもすむ点、ゴルフシミュレーター以外の練習施設が必要ない点などから、設備投資を少なく抑えられる利点もあります。また、シミュレーションゴルフの面白さが今以上に知られるようになれば、通常のゴルフの片手間に楽しむのではなく、“シミュレーションゴルフプレーヤー”してプレーする人の数も増えていくでしょう。

シミュレーションゴルフのみに的を絞ることができれば、ゴルフシミュレーターの操作性を重視した店舗設計、スタッフによるマシンの操作方法の説明を含めたサービス提供、ターゲットを捉えた広報宣伝などの展開もやりやすくなります。

また、実は同じことはゴルフシミュレーターがメイン、またはオンリーの練習場でもいえるでしょう。練習場も今までのような男性の多い打ちっぱなしの屋外練習場、女性の多いレッスン中心の屋内練習場という区分けに加えて、打ちっぱなしのシミュレーションゴルフ練習場というべきものが増えていく可能性があります。

以上のように、シミュレーションゴルフを取り巻く環境は徐々に変わりつつあります。ゴルフシミュレーターの導入をお考えの際は、これらの導入形態を参考になさってみてはいかがでしょうか。