ゴルフ競技の単位「ヤード」単位について詳しく解説

2021.04.28

ヤードとは距離を表す単位のひとつで、ゴルフ競技では主にこの単位が用いられています。

ヤード法が採用されているゴルフがイギリス発祥のスポーツだから。

ゴルフが生まれた時代のイギリスではメートル法ではなくヤード法が主流でした。

1ヤードは0.914メートルを指し、約0.9メートルとゴルフ経験者の方ならご存知の方も多いのではないでしょうか。

今記事では、ゴルフ競

1 1ヤードって何メートル?

ゴルフラウンドをしている人はもちろんの事、ゴルフトーナメントなどのTV中継で、解説者は「ヤード」という単位をしきりに口にします。

これは、ゴルフ競技において距離の基準となる単位がヤードであるため。

日本人は「尺」・「寸」などの独特の単位を使ってきた歴史もありますが、近年では基本的に使用する長さの単位は「メートル(m)」か「センチメートル(cm)」ですね。

例えばゴルフのラウンド中「残り20ヤードです」などと耳にしますが、「20ヤードってどれくらいなんだろう?」と思ったことはありませんか?

1ヤードをメートルに換算した場合、1ヤードは「0.9144メートル」です。

1ヤードをメートルに換算した場合、1ヤードは「0.9144メートル」です。

・1ヤード=0.9144メートル
これはメートル法が国際的な長さとしての単位の基準となっていることから、明確に0.9144mという数値が規定されています。

尚、1ヤードをセンチメートル(cm)単位に換算すると91.44センチメートルになります。

・1ヤード=91.44センチメートル
今後は「1ヤードは何メートル?」という時には、「約91センチ程」と答えるのが最適かもしれません。

【換算表】

ヤード(y) メートル(m) センチメートル(cm)
1y 0.9144m 91.44cm
10y 9.144m 914.4cm
50y 45.72m 4572cm
100y 91.44m 9144cm
200y 182.88m 18288cm
300y 274.32m 27432cm
400y 365.76m 36576cm
500y 457.20m 45720cm

もしもゴルフのラウンド中に残りの距離をメートルで図りたくなったらおおよその距離は残りのヤード×0.9で算出できると思っていればいいかと思います。

ちなみに

ゴルフ場はコースのいたるところに残りの目安の距離となる「ヤード杭」や目印の木などが存在します。

ただ、ゴルフ場によって残り距離の基準(どこまでの距離か!?)が変わってきます。

主流なのが「グリーンの一番手前の部分(エッジ)まで」と「グリーンの“センター”まで」の2パターンです。

ゴルフラウンド前にキャディさんに聞くかマスター室に訪ねておくといいでしょう。

また、グリーンが2つあるコースの場合、使用グリーンからの距離を示す表示を見なければなりません。一般的に、左のグリーンの杭は左側、右のグリーンの杭は右側にありますので間違えて逆の杭を見ないようにしましょう。

2 ヤードは世界的にも少数派?

世界では多くの国がゴルフ場でもメートルを距離単位にしています。

メートル法発祥のフランスは勿論、オーストラリアやニュージーランド、韓国などもメートル表記です。

ヤード単位が最も国民に定着している国はアメリカ合衆国です。

アメリカ合衆国では世界的な国際基準となっている長さの単位である「メートル」を使用することが法律で決められており、実際にメートル法条約の加盟国です。

しかし、今も尚、アメリカ合衆国内では長さの単位としてヤード単位が圧倒的に定着しているのです。

ゴルフの世界では発祥の地英国、ゴルフ場が一番多い米国、それに日本が追随してヤード表示を採用しています。

実は日本でも80年代にコース表示をメートルに切り替えた時期がありました。

政府の「商行為においてはメートル法で」という要請が、日本ゴルフ協会にあったためです。

当時のゴルフの会員権販売で、メートルで距離を表示することでゴルフを知らない人でも理解ができるという要請で、日本の各コースは素早く対応を行なったのです。

ヤードと併記し、瞬く間にメートル表示に変わったのですが、会員権販売が一段落した頃から、ヤードで覚えたゴルファーから反対の声があがりはじめてしまいました。

英国と米国はヤードのままということもあって、結局、日本でのメートル表示の期間はわずか4~5年ほどとなりヤードでの表記が主流となって今に至ります。

3 日本でなぜグリーン上だけメートルを使用する?

日本におけるゴルフでは「ヤード」を主に使用しますがホールの最後、グリーン上では「メートル」を使用しています。

グリーンは広くても30~40ヤード、カップまでの距離をよむのに「あと2.5ヤード」「0.8ヤード」などと測るのは難しくなってくるので、短い距離をよむグリーン上では普段通りセンチやメートルを使用することが多いのです。

日本と同じヤード表示のアメリカやイギリスでは、グリーンでは「ヤード」よりも単位の小さい「フィート」を使用しています。

この「フィート」いう単位は日本人にとって馴染みがありません。そのため細かい距離が残った場合は、解りやすいように日本で馴染みの深いメートル法による表記を使用しているということなのですね。

ちなみに

グリーンの速さなどの指標にはフィートが使われています。

1フィートは30.48cmです。

グリーンの速さの指標についてはこのフィート数が大きくなればなるほどグリーンは早いということになります。

ラウンド前にはグリーンの速さも確認しておくようにしましょう。

まとめ

今回は「ヤード」というゴルフではポピュラーな距離を表す単位について紹介しました。

ゴルフではヤードの単位を使うことが当たり前思っているかたも多いと思いますが、イギリス、アメリカ、日本だけがヤード表記となっているというのは興味深いですね。

初心者にはメートルがわかりやすいですが、ゴルフ競技に慣れてくるとヤードの単位が馴染んでくることでしょう。

距離を理解しながら練習をすることで、ゴルフ技術がより向上させることができるかもしれませんよ。