プロが活用するアプローチ「ロブショット」!アマチュアでも打てるコツをご紹介
ターゲットラインにバンカーや池など障害があるシチュエーションで、プロがボールを大きく打ち上げ、グリーンに乗せる場面をTVなどで観たことがあるなんて方も多いのではないでしょうか。
ロブショットと呼ばれるこのショットは、高く上がりグリーンに落ちたボールは転がりが少なくピタッと止まるのが特徴です。
見栄えが良く実に憧れるショットですが、とても難易度の高いショットのような印象を受けますよね。
実際、難易度はやや高めですが実はこのショット、芝の上でボールが少し浮いている状態であればアマチュアゴルファーでも比較的かんたんに打つことができます。
本記事では、ロブショットの特徴や、打ち方のポイントをご紹介します。ぜひ習得してスコアメイクにご活用ください。
1 ロブショットとは
アプローチの打ち方は大きく分けて以下の3種類に分けられます。
- ランニングアプローチ
- ピッチ&ラン
- ロブショット
このうちフロップショットとも呼ばれるロブショットは、ボールをふわりと高く浮かせてキャリーで寄せ、ボールの着地後はほとんど転がらないのが特徴です。
ロブショットはクラブフェースを開いてロフトを寝かせてショットします。
意識としてボールを前方ではなく上に上げるように打つため、ボールが落ちる角度はほぼ垂直に近い状態となり、その結果ランがほとんど出ません。
いわゆる「高さで止める」アプローチが実現できるのです。
ロブショット似たピッチ&ランはボールを浮かせるまでは似ていますが、ロブショットとの違いはボールの高さと着地後のランです。
ピッチ&ランはロフトなりにショットするため、ボールの落ちる角度は比較的浅くその結果ほどよいランが出ます。
ロブショットは池越えやバンカー超えなどのシチュエーションで効果的であるものの、スキルの難易度がやや高くゴルファーによっては距離感がつかみにくいといったデメリットが挙げられます。
一方でランが出にくいことからキャリーの距離のみを意識すれば良いので芝状態などに依存する必要がなく、逆に距離感を掴みやすいと感じるゴルファーも少なからずいるようです。
2 ロブショットを使うべき場面は?
ロブショットは、バンカー超えなど障害物がある場合やグリーンエッジからピンまであまり距離がない、グリーン奥側の傾斜が下がっている状況など、ランを出すことが危険な際に効果を発揮します。
そして、ボールがあるライ状態も使うべき場面かを判断するには重要です。
前述の様にロブショットはクラブフェースを開いてロフトを寝かせることで、さらにボール上げやすくして打ちます。
そのためロブショットはボールの下にクラブが入りこむ程度のスペースがないと打ちにくく、ボールが地面よりわずかに浮いている状態が好ましいのです。
そのためボールが地面と接地している状況や逆に深いラフなどボールが浮き過ぎるようなライの場合、ロブショットは適していません。
前者はクラブフェースがボールの下に入り込むことが出来ずにトップが起き、後者の場合はボールの下を空振りしてしまうこともあります。
目の前にバンカーなど障害があるようなロブショットを使いたくなる状況では、ロブショットを選択するか否かについて、ライの状況や自身のショット成功率を踏まえて冷静に見極めましょう。
ロブショットが使いたくなる状況においても、常に別の選択肢も意識しておきましょう。
3 ロブショット打ち方とコツについて
実際にボールを高く打ちあげる必要があるロブショットの打ち方とコツをご紹介します。
まずロブショットを打つ際のクラブ選択のポイントは、基本的にロフトが54度より寝ていること。
プロなどはロフトが60度以上あるロブウェッジを使用するのが一般的です。
3-1 アドレス
まずはアドレスについて
ボールを上げるためによりロフトを寝かせなくてはいけないので、クラブのリーディングエッジを目標よりも右方向に向けるイメージで、スタンスは必ず左を向けオープンに構えましょう。
開いたクラブフェースはターゲットより右を向いています。
そのままスイングをするとボールが右方向に飛んでしまうので、フェースを開いた分アドレスはターゲットよりも左を向いて構えることで、しっかりとターゲット方向に飛んでいきます。
フェースを開く際の注意点は、先にフェースを開いてからグリップを握るという順番を意識すること。
いつのもようにグリップを握ってから腕などを右に回してフェースを開くと、ダウンスウィング中にせっかく開いたヘッドがスクェアに戻ってしまいます。
これではボールを高く打ち上げられず、普通のウェッジの弾道になりボールがオーバーになってしまうため注意するようにしましょう。
3-2 ボールの位置
次にボールの位置について。
ボールをスタンスの右側にセットするとロフトが立ってしまい弾道が上がり辛くなります。
そのためボール高く上げたいロブショットでは、ボールは中央よりもやや左足寄りに置きます。
3-3 ロブショットの打ち方
最後にロブショットの打ち方について。
スイングの際、大きな体重移動はしないようにしてスタンスの重心を少し下げ、グリップエンドが中心になるように回すイメージでスイングします。
そしてターゲットラインではなく、開いたスタンスのラインに沿ってスイングすることで理想的なアウトサイドインの軌道になります。
ドライバーやアイアンなどのクラブで行うような、インパクトゾーンで手首を返す動きはしてはいけません。
ロブショットはフェースを開いて打つため、クラブヘッドのヒール側からトウ側へ斜めに抜けるようなイメージでインパクトすることが大切です。
フェースを返されるとボールに対してヒール側からヘッドを入れることが出来なくなり、弾道は上がらず低く飛んでしまいます。
そのためクラブフェースはインパクト後の自分を向いたままになるようにしましょう。
こと時、左ひじを引いてスペースを作ると振り抜きやすくなります。
ロブショットはスイングの振り幅で距離感が変わるといった繊細なショットではなく、打ち出す高さで距離が決まるので、バンカーショットと同じ感覚を持つと良いでしょう。
ボール高く上げ、大まかに狙うため、プレッシャーが少ないショットと言えます。
4 シミュレーターを活用した練習方法
ロブショットの習得にはゴルフゾンのゴルフシミュレーターが最適です。
特に練習に特化した「GDR」には豊富な機能があるため、これら機能を活用することで、憧れのロブショットをマスターすることも可能。
まずシミュレーターに備え付けられているカメラです。
スイング動作を前方および後方から捉えるカメラは動画で保存されます。
またスイング動画に線を引く事が出来るため、オープンスタンスから理想的なスイング軌道を描いているかといった確認が容易に行えます。
また、「フィールド練習」機能も有効です。
この機能は、実在コースのグリーン周りなどで自由な位置にボールを置けます。
そのため、グリーン周辺のバンカーなどの手前側にボールがある、といったまさにロブショットを活用すべきシチュエーションを作れるのです。
しかも、セットしたボール位置は記録されるため、何度でも反復練習が行えます。
ゴルフ練習場などでは、なかなか体験できないシチュエーションを作り出せ、また心行くまで練習を繰り返せるのです。
まとめ
ロブショットが打てるようになると、アプローチの幅が広がりグリーン周りでの大たたきがなくなり、スコアアップも期待できるます。
スキルのレベルアップのためにも、ぜひマスターしておきたい打ち方ですよね。
記載のポイントを意識しながら練習し、プロが重宝している憧れのショットを習得していください。