今からでも遅くない!初心者が知っておくべきグリーンの基本とマナー
はじめてのラウンドを迎えるにあたって、必ず頭に入れておきたいのがラウンド中のマナーとルール。
中でもグリーン上ではその一打でスコアが左右されるため、自分が打っている時以上に他のプレーヤーが打っている時の配慮が必要です。
しかしゴルフ初心者の方は特に、そういった決まりごとをいつ誰に聞いたらいいのかわからない…!なんて方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなグリーンでの基本的なルールとマナーをわかりやすくご紹介していきます。
1 ゴルフのグリーンとは?
そもそもグリーンとは各ホールの最後にある、カップが設置された芝生のエリアで「パッティンググリーン」の略称のこと。
グリーンの芝生はコースの中でももっとも短く刈られており、メンテナンスも最大限に施されているエリアです。
中には、なぜグリーンだけこんなに綺麗なの?と思う方もいるはず。
理由はグリーンが少しでも傷ついていたり凹凸があったりすると、パッティングに影響が出てスコアを大きく左右してしまう可能性があるからです。
ちなみにグリーンは少し芝生の長い「カラー」と呼ばれる芝生エリアに囲まれていることがほとんど。
そしてグリーンというキーワードを聞くと、スルーザグリーンという言葉も同時に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
スルーザグリーンとはティーショットを打つティーイングエリアとグリーン、そして池やバンカーなどのハザード以外の全てのコースの範囲のことをさします。
簡単に言うとフェアウェイとラフのこと。ちなみにグリーン周りのカラーもスルーザグリーンの一部です。
2 グリーンに使用される芝生の種類
一見全て同じに見えるグリーンでも、ゴルフ場の地域の気候などによって使用される芝生の種類も異なるのです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1 ベント芝
ベント芝と呼ばれる芝生は西洋芝(寒地型)の一種。寒地型と言われるように、寒さに強い一方で暑さには弱い芝です。
日本のゴルフ場のグリーンのほとんどがこのベント芝を使用しています。
そんなベント芝の特徴は芝目ができにくく、転がりが良いという点です。
芝目とは芝の成長する方向(倒れている方向)のこと。ボールの進行方向と同方向に伸びる芝目を「順目」、その逆方行に向かって伸びる芝目を「逆目」と言います。
ベント芝ではこの芝目ができづらい芝目の事をあまり気にせず傾斜だけをしっかり考えてパッティングをすれば良いということになります。
2-2 姫高麗芝
日本のほとんどのゴルフ場がベント芝を使用していますが、一部のゴルフ場では通称「高麗」と呼ばれる姫高麗芝が使用されています。
ベント芝とは全く逆の特徴を持つ姫高麗芝は、暖地型で暑さに強く寒さに弱いのが特徴のため西日本から沖縄の比較的暖かい地域のゴルフ場で使用されていることが多いんです。
芝目を気にする必要があまりないベント芝とは反対に葉が細かく硬いため摩擦力が強く、順目・逆目でボールの転がりがかなり変わるのが高麗の特徴です。
高麗グリーンでは傾斜はもちろん芝目の影響も考えてパッティングをする必要があります。
3 グリーンでのマナー
3-1 他のプレイヤーの邪魔をしない
グリーンだけに限らず、他のプレーヤーがプレーしている時に喋ったり物音をたてたりするのはNG。
自分がホールアウトしたとしても他のプレーヤーがまだプレーしている場合はその場を去らず、グリーン上もしくはその周辺で静かに待機していましょう。
さらにパットラインと呼ばれるボールからカップに入るまでの道筋を踏んで移動するのもマナー違反です。
移動する場合はパットラインの妨げになる位置には立ち入らず、必ずプレーヤーの後ろを通るようにしましょう。
前述の通りグリーンの細かな芝の流れや傷、凹凸などでボールの行方は大きく変わります。
どうしてもパッティンライン付近を通らなければならない場合は、踏まないよう気をつけながら跨ぐように移動するようにしましょう。
また、直接的な影響を及ぼすものではありませんが、同伴者のボールとカップを結ぶパットラインの延長線上には立たないようにしましょう。
(できれば自分の影がパットラインの延長線上に入らないようにするのがマナー的にもなお良いでしょう)
3-2 グリーンを傷つけない
グリーンの芝生は傷つきやすく繊細なため、メンテナンスにもかなりの労力がかかります。
そのためグリーン上では走ったり、飛び跳ねたりするのは厳禁です。
特にスパイク付きのゴルフシューズを履く場合は、スパイクに気をつけてゆっくり歩くようにしましょう。
自分がホールアウトしたから走ってもいいや!なんて考えは絶対にNG。自分だけでなく次の組も良いコンディションでゴルフができるように配慮することはゴルファーにとって当たり前のことです。
急いでいる場合もグリーン上では決して走らず早歩きするようにしましょう。
また、グリーン上にアイアンなどのゴルフクラブやサブバッグを置くこともNGです。
少なくとも同伴者の方の影響にならないところでグリーンの外のカラーなどに静かに置くようにしましょう。
3-3 ボールマークは必ず補修
グリーン外からボールを打ってグリーンオンした際、ボールが落ちた衝撃でグリーンにくぼみができることがあります。
そんな落下痕はボールマークと呼ばれ、つけてしまった際は必ず自分で直して元の状態に戻しましょう。
もし他のプレーヤーのボールマークを見つけた場合にも、見つけ次第こまめに直してあげると良いですね!
ボールマークを直すには修復専用の「グリーンフォーク」や「ディボットスティック」が必要。
グリーンフォークは先端が2つに別れているフォークのような形をしています。
その背面を上に向けてをボールマークの淵から斜めに刺し、フォークを立てるように芝生を中心に寄せていきましょう。これを各方向から繰り返し、最後にパターの背面で軽く叩いて平らにさせたら完了です。
ディボットスティックはグリーンフォークとは異なった、スティック状のグリーン補修アイテム。
グリーンフォークと同じくスティックをコテのように使って各方面から芝生を中心に寄せ集め、最後にパターの背面で軽く叩きます。
初心者の場合はグリーンフォークよりもディポットスティックの方が扱いやすいでしょう。
4 マーカーのマナー
マーカーとはボールマーカーの略称。
グリーンオンしたボールが他のプレーヤーのパットやパットラインの邪魔にならないように、ボールの代わりとして置いておくアイテムのことです。
そんなマーカーはラウンドする上で必ず持っておきたいアイテム。
マーカーはボールの真後ろ、カップとは反対の位置にセットしてからボールを拾い上げます。
この時気をつけたいのがマーカーとボールの距離。その間隔が2インチ(約5cm)以上開いてしまうと1打罰のペナルティが加算されるので注意が必要です。
そして自分の打順がきたらボールを元にもどしてマーカーを回収し、プレーを再開しましょう。
この時もマーカーを動かさずに打ってしまうと2打罰になってしまうので、忘れずにマーカーを回収してくださいね。
初心者ゴルファーに多いのは、自分のマーカーと同伴者のマーカーを間違えてしまうミス。
同伴者のマーカーと間違えてパットをしてしまった場合、「誤所からのショット」と見なされ2打罰のペナルティです。
しっかりと自分が置いたマーカーの位置を覚えて間違えないようにしましょう!
そしてマーカーはできればグリーンに差すタイプのものを持っておくようにしましょう。
理由としては他の方のボールのラインに触れそうなときに影響を及ぼさないようにするためです。
(他の人のパットラインに入りそうだなと思った時には「マークをずらしましょうか?」と一声かけルールに沿ってマークをずらすことが一番良いでしょう。)
5 ピンフラッグのマナー
プンフラッグとはカップの位置をプレーヤーが把握するためにある旗印のこと。
これまでのルールでは全員がグリーンオンしたらカップに一番近い人がフラッグを抜かなければなりませんでした。
しかし2019年に改正された新しいルールでは、ピンフラッグを抜くか抜かないかを選択できるようになったのです。
ピンフラッグを抜く手間が省けると、プレー時間の短縮やロングパットもしやすくなります。
今までは誰がどのタイミングでピンフラッグを抜けばいいか悩む方も多かったはず。初心者ゴルファーには嬉しいルール変更なんですね。
まとめ
今回はグリーンにおける基本的な知識やマナーをご紹介しました。
特にグリーンの芝生の種類は知らなかった初心者ゴルファーも多いのではないでしょうか?
ゴルフは基本的に個人競技ではありますが、複数人とプレーするスポーツです。
特にグリーン上では他の人のボールやマーク・物音などが影響を及ぼすシーンでもあります。
そのため自分だけでなく、他のプレーヤーにもしっかりと配慮した上で楽しまなければなりません。
ゴルフはマナーとルールが多くて厳しいな…なんて思う方も多いかもしれませんが、慣れてしまえば大丈夫。
基本的に自分がされて嫌なことは他のプレーヤーにもせず、お互いが楽しくプレーできるようにしましょう!