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マスターすれば初心者の強い味方?ユーティリティの打ち方・コツ

2020.12.11

「新しいクラブ」と呼ばれ、多くのゴルファーのセットに入っているユーティリティー(UT)。

最近ではプロ・アマを問わずにゴルフ初心者でも遠くに飛ばせるクラブとして知られていますよね。

しかしユーティリティーを使いこなせていないなんて方も多いのではないでしょうか。

本記事ではそんなUTの種類や使い方などをご紹介します。

1 ユーティリティってどんなクラブ?

1-1ユーティリティについて

「新しいクラブ」と呼ばれ、多くのゴルファーのセットに入っているユーティリティー(UT)。

最近ではプロ・アマを問わずにゴルフ初心者でも遠くに飛ばせるクラブとして知られています。

”実用的”や”役に立つ”などの意味を持つ英単語「utility」と同じく、UTは万能なクラブ。

そんなUTは日本で開発が進んだとされています。

体系的に欧米人と比較するとどうしても劣ってしまう日本人には、欧米人に負けないくらいセカンドショットで飛距離を稼げるクラブに需要があったのです。

ファウェイウッド(FW)や3番/4番アイアンといったロングアイアンは存在していたものの、その扱いにくさから敬遠されていました。

そこで新しいジャンルのクラブとしてUTが開発されたのです。

UTの長さはFWと比較して短く、球が上がりにくいというデメリットを持つロングアイアンよりも球が上がりやすいのがポイント。

つまりユーティリティーはフェアウェイウッドとロングアイアンそれぞれの特長を併せ持ったクラブなのです。

そのため欧州ではハイブリッドやハイブリッドクラブと呼ばれています。

1-2ユーティリティの種類

アイアンに様々な種類があるように、UTにも種類が存在します。

ユーティリティの種類には明確な定義がある訳でなく、ヘッドの形状から分類されているのがポイント。

そんなユーティリティーは大きく分けて「ソールの小さいアイアン型」と、「ソールが大きいウッド型」の2種類です。

アイアン型は従来のロングアイアンよりも重心が低く深いため、球が上がりやすくキャリーが出しやすいのが特徴。

一方のウッド型はボールが拾いやすくFWと比べると短いため、ミートしやいのが特徴です。ヘッド部分に奥行きがある構造で重心が深いため、ロフト(フェースの角度)以上にボールが上がりやすいのがウッド型のメリット。

どちらのモデルもソール(クラブのヘッド部分で地面との接地面)が広く作られているため、ダフリにくいとされています。

UTは振りやすく素直なボールを打ちやすいことから人気があるクラブです。

しかしクラブの特徴を把握し、打ち方に慣れないとミスを起こしてしまうことがあるので注意が必要です。

2 使用時に押さえておきたいポイント

UTを使用する前にまずは特徴を把握することから始めましょう。

FWやアイアンと似た特徴を持ってはいるものの、全く同じクラブではありません。

そのためUTというクラブの打ち方を調整するのが大切なのです。

2-1 スタンス

スタンスは重心を両足均等に掛けた状態にして、自分の肩幅程度に広げるのが適切です。

そして両足の向きはゴルフボールと目標をつなぐターゲットラインと並行(=スクエアスタンス)に構えましょう。

UTはまっすぐ飛びやすく、スライス(右へ飛びにくい)しにくい特徴があるため、クローズ(左足が前にする)スタンスだとフックになる可能性が高くなるので注意してください。

ボールの位置は体の中心から少し左足に寄せて置くと、よりユーティリティーの特徴を発揮できるでしょう。

2-2 スイング

ソール面が広くて勝手に球が上がってくれる構造を持つのがUTの特徴。

そのため変に球を上げるような意識せず、すくい上げにならないように注意してみましょう。

すくい上げるようなスイングだとクラブヘッドが抜けてしまいインパクト時の当たりが薄くなるため、飛距離が落ちてしまいます。場合によってはボールが低く出てしまうなんてことも…。

そのため飛距離を出したいという理由で大ぶりなスイングをするのは避けましょう。

そしてUTはクラブヘッドが低重心で球が捕まりやすくできているため、トップのポジションは低めにして捕まえようとせずにコンパクトな振り方を心がけてみてください。

すると球は自然と上がり、左右に曲がらない安定したショットが打てます。

その際インパクトゾーンが点ではなく、線と長くなるような水平に動く軌道を意識してスイングしてみましょう。

UTが持つ”低重心の性能”を最大限発揮させられるはずです。

3 ユーティリティーの練習方法

3-1 振り子のような動き

ユーティリティが持つ球が上がりやすいという特徴からすくい上げは避け、クラブの入射角は緩やかであるほうが望ましいと言えます。

そのためまずは身体を動かさずに振り子の様にして右〜左と連続で素振りを繰り返し行い、その動きの感覚を身に着けましょう。

この際にガムテープを活用すると、より効果的な練習が実現できるでしょう。

まずは5cm四方ほどに切ったガムテープの片方を少し折り曲げ、球の打ち出し方向のマット上に貼ります。

その状態でスイングするのですが、すくい上げる形だとクラブヘッドにガムテープは付きません。

正しいスイングが出来ていると、振り抜いた際にヘッドのリーディングエッジにガムテープが張り付きます。

3-2 一定のリズムで

スイングの際、焦って急いでしまうと上体が突っ込みやすくなってクラブフェースが開いた状態でインパクトしてしまいます。

すると打点がばらついてしまうため、一定のリズムで振る事がポイントです。

リズムとしてはアイアンよりもゆっくりとした感覚が良いでしょう。

そうすることでトップのタイミングで間を作ることができ、上体が突っ込み辛くなります。

とにかく”手前から滑らせながら打つ”というイメージを持ち、ダフるくらいで良いと意識すると気持ちも楽になるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

UTは「飛距離が簡単に出せるクラブ」という要望のもと開発されたゴルフクラブ 。

打ちやすさと球の上がりやすさを実現したクラブとして、今や多くのプロやアマチュアゴルファーに重宝されています。

どのクラブでも言えることですが、そのクラブの特徴や構造を理解しなければ効果を最大限に発揮することは難しいでしょう。

ぜひ本記事を参考にして具体的な練習などに取り組んでみてくださいね。