苦手を克服!アプローチの打ち方や種類、練習方法に至るまで徹底解説!
グリーンまであと少しの距離からピタッと止まるショットや、ふわっと浮き上がるショットが打てると気持ちがいいですよね。
逆に緊張してしまってダフってしまったり、トップしてグリーンを超えてしまったりと…。アプローチショットはその後のパターだけでなく、スコア全体にも大きな影響を与えてしまうもの。
そんなアプローチの上達にはいくつか抑えておきたいポイントがあります。場面別によって様々なショットを使い分け、その打ち方を理解した上で練習を行えばスコアアップも夢ではありません。
そこで本記事ではアプローチの基本から練習法まで詳しくご紹介していきます。
1 そもそもアプローチとは?
そもそもアプローチとは、「アプローチショット」の略称のこと。
グリーン周りからボールを打ってグリーンに乗せ、カップに寄せる短いショットのことがそう呼ばれています。
アプローチは短距離のショットであるため誰でも簡単にできると思いきや、ダフって距離が足りなかったり逆にトップしてしまってグリーンオーバーしてしまうことも。
つまりアプローチとは簡単そうに見えて案外難易度が高く、またパッティングやスコア全体に影響を与えてしまう方向性と正確性が重要視されるショットなのです。
2 アプローチの基本
アプローチショットは大きく分類すると5種類の打ち方と特徴があります。
それぞれどのような場面や状況で使用されるか、またどのクラブを使って打つのが適切なのか詳しく見ていきましょう。
2-1 ピッチショット
ピッチショットとはボールをフワッと高くあげて、ランがあまり出ないようにするショット。
おおよそ「キャリー:ラン」が7:3程の比率のアプローチショットをそう呼んでいます。
ピッチショットはグリーンまである程度の距離があり、且つ手前に池やバンカーなどのハザードがあった場合に打たれることが多いです。
さらに砲台グリーンや高さのあるグリーンなど、あまりランを出さずにグリーン上でボールを止めたい場面でも使用されます。
使用されるクラブはアプローチウェッジ(AW)。時にはサンドウェッジ(SW)を使う場合もあります。
これらのクラブはロフト角が大きいため、その角度通りにボールをあげることがでるのが使用される由縁なんですね。
2-2 ロブショット
高くボールを打ち上げランを可能な限り少なくるすショットをロブショットと言います。
おおよそ「キャリー:ラン」が8:2程の比率のアプローチショットです。
よくゴルフ中継でプロゴルファーが、フワッと打ってピタッとピンそばに寄せるショットを打つ場面を目にすることがありませんか。
まさにそのアプローチこそがロブショット。アプローチショットの中でも難易度が高い打ち方と言われています。
ロブショットは砲台グリーンでボールを高くあげる必要のある場合や、グリーンが下り傾斜である場合などの難しい状況で選択されることの多いショット。また、使用されるクラブは54度以上のロフト角があるサンドウェッジ(SW)が多いんです。
ロブショットが綺麗に決まればよいですが、失敗したときのリスクが大きいためゴルフ初心者はあまり選択しないほうが良いかもしれませんね。
2-3 チップショット
チップショットとはボールが宙に浮いて飛んでいる距離よりもランしている距離が長いショットのこと。
だいたい「キャリー:ラン」は3:7ほど。
グリーン周りからピンまでの距離が短い場合に選択されるアプローチであり、手前にバンカーなどのハザードがあるとそもそも打つことができません。
チップショットはあまりボールを高くあげる必要がないためミスショットが比較的少ないアプローチなんです。
このショットではロフト角がやや大きめの7番アイアンやピッチングウェッジ(PW)がおすすめ。
ロフト角が50度以上あるとボールが浮きすぎる可能性があるので注意が必要です。
2-4 ランニングアプローチ
ランニングアプローチとはボールをほとんど上げずにランをメインで打つようなアプローチショットのこと。
アプローチショットの種類の中では一番転がる比率の多いショットであり、その比率はおおよそ「2:8」ほどです。
パターの延長のようなスイングで打てるため、ミスショットが比較的少なくゴルフ初心者にとっても打ちやすいアプローチショットのひとつ。
ランニングショットが選択されやすいのは、グリーン周りの花道からのショットや手前にバンカーなどのハザードがなくピンまでの距離がある場合。
あまりボールを上げないようにするため、使用するクラブはロフトが立っているピッチングウェッジ(PW)がおすすめです。
2-5 ピッチ&ラン
ピッチ&ランとはちょうどピッチショットとランニングアプローチの中間に位置する打ち方。ボールを低く打ち出し、できるだけランを出すようにするアプローチショットです。
比率でいうとちょうど半々の「5:5」。
ボールがどれくらい飛ぶかだけでなく、どれくらい転がるかもしっかりと計算した上で打たなければならないショットなのです。
このショットはグリーンエッジまで距離がありボールを浮かせたい場合や、グリーンまで距離があり且つ手前に池やバンカーがある場合におすすめ。
クラブはピッチングウェッジ(PW)やアプローチウェッジ(AW)が使用されることが多いです。
3 正しいアプローチの打ち方
ここではアプローチショットの基本とも言える「チップショット」の打ち方について詳しくご紹介します。
3-1 アドレス
まずチップショットを打つ際に気をつけたいのがスタンスとボールの位置。つまりアドレスをしっかり決めることが重要です。
スタンスはクラブヘッド一個分の間隔がある程度で十分です。さらにスタンスの向きはオープン気味に構えるようにしましょう。
ボールの位置はオープンに構える前の両足の中央から右足かかとの間に置くことを意識します。
この位置を基本として、ボールを少し上げたショットが打ちたい場合は位置を左気味にセットする必要があります。
グリップはハンドファースト気味を心がけましょう。ポイントとして、ハンドファーストの状態を確認するにはグリップを左太ももの内側にくるように構えるとわかりやすいです。
最後に重心は左足に体重を寄せること。そうすることでヘッドを上から入れやすくなり、ダウンブロー気味に打つことができます。
【アドレスのポイント】
スタンスはクラブヘッド一個分
ボールの位置はオープンに構える前の両足の中央から右足かかとの間に置くことを意識
グリップはハンドファースト気味に
重心は左足に体重を寄せる
3-2 頭の位置と手首の角度をキープしたまま打つ
アドレスができたら次はいよいよスイングです。
スイングする時は、構えた前傾姿勢と頭の高さをフィニッシュまで変えずにスイングすることを心がけましょう。
スイング中に頭の位置が変わってしまうとダフリやトップなどのミスショットの原因になりやすくなります。
さらにハンドファーストで構えたグリップの角度も変えてはいけません。
アドレス時に”手首の角度をキープしたまま手と体が一体となったままショットする”ようなイメージで振ってみるとわかりやすいかもしれません。
振り幅はどれくらいの距離を飛ばしたいかによって変わります。練習の際に自分の振り幅に対する飛距離を把握しておくことよいでしょう。
最後には振り上げた分と同じ幅だけフォロースルーでも振ることも忘れずに。
4 アプローチの練習方法
4-1 練習場での練習
前述した通りアプローチショットの上達にはスイング中の頭の位置や体重のバランスへの意識が不可欠。
練習場でアプローチショットの練習を行う場合、安定感を取得するためにまずは左足立ち、もしくは完全左足重心のみでスイングする方法がおすすめです。
まず左足だけで立ち、ボールは立っている足の真上にセットします。
この状態でフラフラしないように何球かショットし、重心のバランスがしっかりととれることを目指します。
そうすることでブレずにアプローチショットができるようになるのです。
初心者ゴルファーの方はティーアップしてアプローチの練習をしてみるのもおすすめ。
低めにティーアップすることでボールを確実に芯にあてて打つことを体に覚えさせることができます。
さらにアプローチショットを習得するにはキャリーとランを知ることがとても重要。
打ちっ放しで練習する場合は、1階の打席を使用することでキャリーとランを把握するための練習をすることができます。
4-2 自宅でもできる練習
飛距離をあまり出さないアプローチショットは自宅での練習も可能です。
例えば柔らかいボールなどをゴルフボールに見立てて、練習マットの上でショット練習をすればフルショットをしてもあまり飛ばずに済みます。
また室内でのスイングは、ダフリで大きな音を出さないように少なからず気を遣うようになるため、良い意味でのプレッシャーになるり上達への近道になることも。
さらに自宅での練習は鏡を見ながら自分のスイングを確認することが可能です。
アプローチショットは振り幅をコントロールすることで飛距離を生み出すショット。何種類かの振り幅を鏡を見ながらしっかりと体に覚えさせることで、アプローチショットにおける質の向上に繋がります。
5 アプローチのコツ
5-1ランニングアプローチを選択する
アプローチで一番恐れられるのは、ミスショットになってしまいトップしてグリーンオーバーしてしまうことではないでしょうか。
フワッと上げて少し転がしてピンそばに寄せるショットは誰が見てもかっこいいですし、理想的なショットではあります。ただしその反面ミスショットになってしまうリスクがとても大きいのです。
そういった失敗を防ぐためにも一番安心なのは「転がす」こと。つまり「ランニングアプローチ」を選択することがおすすめなのです。
手前にハザードがない場合は少しでもリスクを減らすためにも、ランニングアプローチで攻めることもスコアメイキングには重要。
決して無理はせずグリーンの状況をしっかりと読んだ上で、どのアプローチショットで打つかを選択していきましょう。
5-2 ダフっても良い意識で打つ
もうひとつアプローチショットでやりがちなミスショットといえばダフってしまうこと。
原因は様々あり例えば、ダフリを避けようとしてインパクトのタイミングを外してしまったり、手首の角度がキープできていないことが考えられます。
アプローチショットではボールのあった位置にソールを擦るようなイメージで振ることが重要。
そのため「少しダフっても問題ない」くらいの感覚で打つことが逆にアプローチショットがうまくいくことが多いのです。
まとめ
今回はスコアを大きく左右するアプローチについてご紹介しました。
アプローチショットは大きく5つに分類することができ、状況にあわせて打ち分けることが大切です。
そんなアプローチショットの上達にはスイング中の頭の位置や体重のバランスへの意識が重要。
思っている以上に難易度の高いアプローチショットですが、いくつかのポイントを抑えしっかりと練習と実践を積み重ねていくことで確実に上達することができます。
アプローチショットの基本のおさらいや練習方法について本記事を参考にしていただけたら幸いです。