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空振りが1打と見なされる!? ストロークについて詳しく解説

「今のは良いストロークだね」といったことを、耳にしたことはありませんか?

ストロークとは、単純にスイングを指していると思われがちですが実は明確に違いがあるのです。

ルール上では厳密な動作の位置付けとして捉えられている「ストローク」。

ちゃんと理解していないとルールの解釈を間違えてしまい、結果としてコンペで処置などを誤り、スコアに悪影響を与えてしまうなんてことも…。

本記事では「ストローク」について詳しく解説していきますので、正しく理解しトラブルに巻き込まれない快適なゴルフライフを過ごしましょう。

1 そもそもストロークとは?

ゴルフのルールブックにおいて「ストローク」とは、『球を打って動かすという意思を持って行われたクラブの前方への動きのことを指すが、クラブヘッドが球に届く前にプレーヤーがダウンスイングを自分の意思で途中で止めたときは、プレーヤーはストロークを行ったことにはならない。』という内容が記載されています。

つまりストロークとは、ゴルフボールをクラブヘッドで正しく打つ意志を持ってクラブを振る動作(=スイング)のことを指します。

そのため上記動作の結果、ボールに当たらずに空振りだったとしてもストロークと見なされてしまいます。

一方で練習として素振りをした結果、たまたまボールに当たってしまった場合はストロークではありません。

ただこの場合、ボールを動かしてしまったため1打罰のペナルティーを受け、リプレイスする必要があります。

他の事例として、クラブヘッドでゴルフボールをかき寄せたり、クラブとボールを密着させた状態からボールを押し出したり、すくいあげたりすることはストロークと見なされずに違反行為。ペナルティ対象のため注意しましょう。

2 練習ストロークと練習スイング

「練習ストローク」と似た言葉に「練習スイング」がありますが両者は明確に違う意味を持っていることはご存知ですか?

ボールを置かない素振り行為は「練習スイング」。

練習のためにボールを打つ意図を持ってクラブを振りボール(プラスチックの練習用ボールなども含め)を打つ行為を「練習ストローク」を意味します。

練習ストロークですが、公式競技が行われるコース上では様々な制限がありますのでそれらをご紹介します。

2-1プレー中のホールでの練習

ホールでプレー中は練習ストロークは禁止です。

これは自身のボールに限らず、ロストボールや練習用ボールも該当します。

そのため、たまたまロストボールを見つけて、気軽に打ってしまうと練習ストロークと見なされ、ペナルティ(2打罰)を受ける可能性があります。

ただ例外もあり、球を打つ意思なしに行われた場合は練習スイングなので練習ストロークとは見なされません。

また、親切心で他プレーヤーに球を戻すために打つことや、ホールの結果が決定したプレーヤーがそのホールを終えるために行ったストロークなども、同様に打つ意思がないため例外規定です。

2-2ホールとホールの間の練習

ルール上、ホール間でプレーヤーは練習ストロークを行ってはならないと規定されています。

ただこれにも例外があり、プレーヤーがパッティングやチッピングの練習をすることが認められる場所でプレーヤーは次の場所やその近くでパッティングやチッピングの練習をすることが出来ます。

そのため練習用のパッティンググリーンはもちろん、遅延行為で無い限りプレーを終えたばかりのホールのグリーン上でボールを打ってもペナルティ対象ではありません。

2-3プレーの中断中の練習

天候不順などの理由で大会が中断した場合、練習ストロークを行ってはいけません。

これも例外事項があり、コースの外側の場所、そして実行委員会が認めるコース上の場所などでは認められるケースがあります。

このように、公式規定として罰則対象となる練習ストロークですが、多くの例外規定やローカルルールが存在するため、参加大会の規定を確認するようにしましょう。

3 ストロークプレーとは?

ゴルフの代表的な競技方法にはストロークプレーとマッチプレーがありますが、その違いについてご存知でしょうか。

一般的な競技スタイルであるストロークプレーは、18Hを通じたトータルスコアで勝負が決します。

18Hをプレーすることから、ある程度長期的な作戦を練る必要があります。

1つのホールで大叩きしても次で巻き返す作戦などのホール毎での駆け引きを生まれ、よりラウンドを楽しめるのが魅力の一つです。

一方マッチプレーは18Hを通じたトータルスコアではなく、ホール毎でのシンプルな打数勝負です。

例えばパー5で自身が7打、相手が6打では負けとなるようにホール毎に勝敗を決め、結果としてより多くのホールを獲ったほうを勝ちとします。

そのため、残りホールで挽回不可能な場合は18ホールをプレーせずに勝敗が決まることもあります。

それぞれに違いがありますが、特にストロークプレーで注意すべきポイントは、ギブアップいわゆる「コンシード」が認められていない点です。

マッチプレーはホール毎の勝ち負け決める性質上、そのホールで確実に自分が負けると言う場合にコンシードを宣言する事で自分の負けを認めることが出来ます。

ただストロークプレーは18Hを通じたスコアで勝敗を決めるため、コンシードというルールは無く、その代替に当たるのが、OKパットです。

OKパットは、グリーン上でボールが明らかに次のストロークでカップインできそうな時(1グリップの距離)に、他プレーヤーの許可があればボールを打たなくてもホールインしたとみなすものです。

ただOKパットは正式なルールではなく、あくまでも仲間内のルールのため、公式大会では確認しながらプレーしましょう。

まとめ

今回は、ストロークをご紹介しました。

公式大会でボールを打とうとする行為が罰則対象になるルールは、初心者にとって馴染みが無いかもしれません。

ゴルフには、この様に色々と複雑はルールが存在し、また今回ご紹介したストロークプレーやマッチプレーなど、様々なプレースタイルがあります。

慣れない内は理解し辛いと感じますが、一度理解し慣れてしまえばより深くゴルフを楽しめますので、ぜひご参考頂き、さらにゴルフを楽しんでくださいね。